辨 |
アロエ属 Aloe(蘆薈 lúhuì 屬)は、南アフリカを中心に約400-560種がある。
キダチアロエ A. arborescens(木立蘆薈・大蘆薈)
アヤニシキ A. aristata(木銼掌,ボクソクショウ,mucuozhang)
タイザンニシキ A. bainesii
キュラソーアロエ A. barbadensis
A. branddraaiensis(布瑞德瑞蘆薈)
ニンギョウニシキ A. capitata
オオジニシキ A. dichotoma
A. dorotheae(多蘿西婭蘆薈)
アオワニ(ケープアロエ) A. ferox(好望角蘆薈)
シャボンロカイ A. maculata(A.saponaria)
オニキリマル A. marlothii
A. officinalis(藥用蘆薈)
ソコトラアロエ A. perryi(索科特拉蘆薈)
ゴジュウノトウ A. plicatilis
A. saponaria(花葉蘆薈)
A. socotrina(索科特拉蘆薈)
チヨダニシキ A. variegata
ホンアロエ(バルバドスアロエ・キュラソーアロエ) A. vera(蘆薈・庫拉索蘆薈)
var. chinensis(蘆薈・斑葉蘆薈)
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南アフリカのケープ Cape 地方では、A. ferox、A. africana、A. spicata 及びこれらの種間雑種を作り、生薬生産用に栽培する。これらをケープアロエと呼ぶ。 |
ワスレグサ科 Asphoderaceae(阿福花 āfúhuā 科)〔ススキノキ科 Xanthorrhoeaceae(黃脂木 huángzhīmù 科)〕については、ワスレグサ科を見よ。 |
訓 |
英名・学名ともに、アラビア語 alloch(苦味)に由来する。下の誌に記すように、アロエ塊が苦いことから。
漢名の蘆薈(ロカイ,lúhuì)は、その音写。和名も、英名から。
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説 |
キダチアロエは、日本には江戸時代に入り、民間薬として利用されている。
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誌 |
アロエ塊には特異な臭いがあり、味は極めて苦い。 |
中国では、次のような同属植物の葉の液汁を煎じて濃縮したものを蘆薈(ロカイ,lúhuì)と呼び薬用にする。 『(修訂) 中葯志』V/840-845 『全国中草葯匯編』下/292
ホンアロエ(キュラソーアロエ) A. vera(蘆薈・庫拉索蘆薈)
var. chinensis(斑葉蘆薈・蘆薈)
ケープアロエ A. ferox(好望角蘆薈)
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日本では、生薬アロエ(ロカイ)は 主としてAloe ferox 又はこれと Aloe africana 又は Aloe spicata との種間雑種の葉から得た液汁を乾燥したものである(第十八改正日本薬局方)。
日本では、バルバドスアロエのエキスも、製剤用に輸入している。 |